N値60以上の砂レキ層を主支持層とするアースドリル拡底工法(杭頭鋼管巻きコンクリート杭)を採用。支持層に軸径150cmの杭を6本打設。杭は建物本体の重さを強固な支持地盤に伝える重要な役割を持ち、建物をしっかり確実に支持しています。
外気に面する壁の室内側に約25mm厚、最下階住戸の床下に約40mm厚の結露の発生を抑制する断熱材を施工。また、最上階の屋上には約40mm厚の断熱材を施し、断熱性をアップ。冷暖房の効率も高めました。
コンクリート柱の内部には、縦に何本も組まれた主筋と、その周囲にベルトのように巻き付いて主筋の変形を防ぐ帯筋があります。主筋を拘束する帯筋にはつなぎ目のない溶接閉鎖型(下層階は高強度せん断補強筋を使用)を使用。強い拘束力を発揮した、地震時のコンクリートのせん断破壊に対し、柱主筋の剝脱をより堅固にした設計です。
戸境壁および妻壁の主要コンクリ−ト部の鉄筋を二重の格子状にくみ上げるダブル配筋を採用。開口部には補強を施し、壁の強度と耐久性を高めています。
躯体のコンクリートには、日本建築学会「鉄筋コンクリート工事標準仕様書」により定められている大規模補修不要予定期間として約100年を目指した「耐久設計基準強度」を27〜36N/m㎥と定め品質基準強度としています。
※品質基準強度とは、建物とその建物の部材に要求される品質を得る為に必要なコンクリートの圧縮強度のことです。
※この数値はコンクリートの耐久性を示す理論値で、マンションのメンテナンスが100年不要ということではありません。
コンクリートは鉄筋を火災時の高温から保護する耐火被覆と、鉄筋の腐食を防止する役割があり、鉄筋のかぶり厚を確保することは、鉄筋コンクリ−ト構造において耐火性能や耐久性能の向上に影響します。
耐震スリットとは、建物の柱が地震の発生と共に、せん断破壊されるのを防止する為のものです。「スリット材」と呼ばれる建築部材をコンクリート壁の中に適宜埋設することにより、地震による揺れや歪みを吸収し、柱への負担を軽減します。柱と壁、さらに梁と壁にも貫通型スリットを設けることで、構造骨組みに及ぼす影響をより軽減できるよう設計致しました。
外壁のひび割れを防ぐために、外壁の要所に誘発目地を設けています。誘発目地を設けて外壁の伸縮を吸収することにより、その他の部分でのひび割れを生じにくくしています。
コンクリートは、JIS表示認定工場のものを使用しています。施工する直前に、現地にて「フレッシュコンクリート試験」を行い、その後同コンクリートの「圧縮強度試験」を第三者機関にて実施し、徹底した品質管理を行っています。
階下や隣戸への音漏れを軽減するため、床スラブは250mm(一部除く)、戸境壁は200mmの厚さを確保しました。
専有部分には床厚250〜275mmのコンクリートとし、下階の生活音を軽減します。
専有部分には床厚250〜275mmのコンクリートとし、上下階の生活音を軽減します。
廊下と統一感が出るようにフローリングを採用し、コンクリート200mmを確保し遮音性を高めています。
住戸間を仕切る戸境壁は、200〜250mmのコンクリート厚を確保し、隣の住戸から伝わる生活音に配慮しています。
静かで快適な暮らしを守るため、外壁コンクリートは180〜220mmを確保しました。
間仕切り壁には木下地の上に厚さ9.5mmのプラスターボードを貼り、クロスで仕上げました。
居室に面するパイプスペースの排水縦管には、生活音や排水音を抑えるため、排水管にグラスウールと遮音シートを巻き付けました。また、プラスターボードは9.5mm厚のものを片面二重貼りし(一部一重貼)、音を伝わりにくくしています。
専有部分には床厚250〜275mmのコンクリートとし、下階の生活音を軽減します。
※水廻りは床厚200㎜(ボイドなし)
給水、給湯配管や電気配線を天井スラブと天井の間に空間を設けた2重天井内に収納しました。
コンクリートスラブ内にFLボイドを入れた、スラブ構造で、余分な梁をなくし、すっきりした空間を実現しています。
※1.大規模な補修をしなくても、鉄筋の腐食やコンクリートの重大な劣化が起こらないと予定されるおおよその期間。
※2.建物を継続して使用したときに、大規模補修が必要となるであろうと予想されるおおよその期間。
※劣化対策等級とは構造躯体等に使用する材料の大規模な改修工事を必要とする期間を伸長するために必要な対策の程度のことです。水セメント比とはコンクリートの調合におけるセメント量に対する使用水量の重量比のことです。コンクリートは水・セメント・骨材からなり、水の比率が少ないほど、耐久性の高いコンクリートになります。杭・押えコンクリート・設備基礎などは除きます。
※図やイラストはすべて概念図です。写真は一部を除き参考写真となります。